【レースレポ③】上州武尊山スカイビュー2018
今回でゴールします。もうしばらくお付き合いをお願いします。
それでは高低図を見ながらお楽しみください。
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A6からA7(6:23’41)
ここまで来れば残りは45km。エイドを出る時はもう残り45kmかというイケイケな気分。
これは30時間切れるぞと意気揚々と走り、ロードの下りをこなす。ここまでは良かったんだけど、単調な上りに突入すると猛烈な睡魔が襲ってきた。
そりゃそうだ。今までは登山道や林道などある程度緊張感もあったけど、今いる場所は車がまったく通らないただのロード。しかも歩きなのでどんどん眠くなる。
時刻は夜の3時を過ぎた頃。ここまで20時間以上動いているので、眠くなるのも当然と言えば当然。しかしウルトラトレイルは、動いてさえいれば眠くならないものだと思っていたので完全に想定外。
身体の中で最初に悲鳴を上げたのは、胃腸でも筋肉でも脚でもなく睡眠欲に負けた脳でした。
これは途中で仮眠を取らないと、とてもじゃないけど動けない。道端の隅っこで寝るか!?
でもそんなとこで寝たら、汗冷えして低体温症になるかもしれない。ならば、私設仮眠所まで頑張ろう。
"私設”なのに公式HPにも記載されている、謎のポイントがあるのは把握していたのでそこを目指す。手持ちのタイム表にも91kmと書いてあるのですぐあるはずだ。そう思いながら進むも、進んでも進んでも仮眠所は現れない。(ブログ書きながらタイム表見ると、まさかの94kmと書いてあったので完全に自分の勘違い。たぶん眠すぎて脳が正常に機能してなかったんだと思う)
ポールに支えられなんとか立っていられる状態。眠すぎて頭グワングワンする中、なんとか単調なロードの上りをこなす。
何度道端で寝ようと思ったことか、、、。
結局95kmあたりで、私設仮眠所登場。(ほぼ公式の記載通り)
広くて暖かいロッジが仮眠所になっていて、温かい豚汁まであり完全に公式のエイドでしょって雰囲気。地獄に仏とはまさにこのこと。
ザックを降ろしシューズを脱いで、スマホのアラームを30分でセットして毛布に包まり寝る。
アラームに起こされるが、なかなか意識はハッキリしない。しかも居心地が良すぎて、一度横になってしまうといろんな意味で危険。
しかし完走するには先に進まないと行けない。ゴールしたらいくらでも寝れると自分を奮い立たせて、なんとか起き上がりシューズを履く。
ザックを背負い、私設仮眠所の方々にお礼を言い出発。今振り返ってもここの写真一切撮ってない時点で、だいぶ睡魔にやられてたんだなと思う。
たった30分でも寝れば多少は回復すると思ったけど、まったくそんなことはなかった。むしろ筋肉が硬くなって脚が動かない。
これはやってしまったと激しく後悔。下りは走れた分眠気が和らいでいたのに、仮眠したことで脚が動かなくなってしまい下りもまともに走れなくなってしまった。
何度か睡魔に負け、道の隅っこに座り5分-10分仮眠を取りつつ、相変わらずのアップダウンをこなして最終のA7へ。
A7からゴールまで(5:25'51)
辺りも明るくなった7時過ぎ。スタートから26時間3分で最終エイドに到着。残り21kmまで来た。しかし脚も動かなくなった状態では、まだ21kmもあるのかという気分。
目標タイムが7時着だったので誤差は3分。しかし1時間半あった貯金は、道端での仮眠に次ぐ仮眠で使い果たしてしまった。
今の状態では目標通り完走するのは難しいだろう。ここからゴールまで6時間。もしかしたら、7時間かかるかもしれない。しかしここまで来たらタイムなんてどうでもいい。ただゴールは絶対しないといけない。そんな使命感で、オレンジだけ口の中に放り込み出発。
睡魔に完全に負けてしまい意識もハッキリしないので、もう写真なんて撮る気力なし。
横山さん(たぶん)からのメッセージ。辛うじて撮った。
ここからは、高低図にはない細かいアップダウンが襲い掛かってくる。ひたすら、上って下って、上って下って、上って下って、上って下って。最後までこのレースはラクさせてくれない。
硬くなった脚では上りも下りも遅いうえ、睡魔が容赦なく襲ってくるので隅っこで仮眠。もう寝ながらじゃないと動けない。
1km毎に出てくる距離表示が、なかなか出てこない。ラスト20kmからは本当に長く感じた。ただロングでの自分のモットー、「脚を動かしてさえいれば、いつかゴールに着く」を思い出しながら、ゆっくりでもとにかく前に進む。
最後の雨乞山からの景色。写真では10分の1くらいしか伝わらないけど、ここからの景色は本当に感動した。
ここからはあと5km。硬くなった脚でチンタラ急斜面を下り、最後は3kmくらいのロード。
ロードに出るとなぜか俄然元気になり、睡魔も払いのけロウソクの最後の灯火のように完全復活。
7、8人パスしていよいよラスト1kmの看板が登場。
そしてゴール直前の栄光の架け橋。ここを渡ったらゴールは目の前。たくさんの人が出迎えてくれます。
おつかれさまー!!
おかえりー!!
ナイスラーン!!
どの言葉も沁みる。A4で飲んだコーンスープより。
キツくて、しんどくて、長いほど、ゴールに帰ってきた時は最高の気分。達成感という一言では表せない。
終盤潰れたので決して気持ちよく走れたわけじゃないけど、それは次回への課題ということで。
という訳で、なんとか上州武尊山スカイビューリベンジ達成。
次回まとめで終わりです。