【レースレポ③】サロマ湖ウルトラマラソン ~50kmからゴールまで~
50kmを超えてしばらくすると、ドロップバックが待つ大エイドに到着。
休憩時間はとにかく短くを意識。
後半用のジェルとアミノザウルスとういろうをポケットに突っ込み、早々にスタートします。
勢いよく大エイドを出発した割に、60kmを迎えたあたりでさらに脚が重くなって心が折れ始める。
しかも途中から5km間隔だった距離表示が、ご丁寧に1km毎になってるし。
トップ選手とかいいかもしれないけど、1km毎に距離を意識しちゃうので1kmが長く感じちゃってあんまり好きじゃないんだよね。
この状態で残りフル1回分走れるだろうか?
60km走ったあとにフルをサブ4ペースって無理でしょ!?
10時間3分とかでサブ10逃したらカッコ悪すぎる。
キツイ、しんどい、太もも痛い。
今のペースで最後までなんて絶対行けない。
もうやめようかなと。
ウルトラは走ってる時間が長い分、どうしても余計なことを考えてしまってネガティブになってしまう。
たぶんこのネガティブ思考は、ウルトラを走ったことがある人ならだいたい経験があるはず。
こういう状態でトラブル起きると、ギリギリの状態で保ってる心がポッキリ折れちゃう。
なので、キツイ、シンドイ、やめたいとなった時、自分はとりあえずゴールは考えずに次のエイドまでは頑張ろう作戦で行きます。
今のペースきついけど、次のエイドまでは頑張ってみよう。
そこまで行ったらペース落としてもいい。
5分休んでもいい。
そうやって目標をゴールじゃなくて、目先に持ってくることでなんとか頑張れます。
そして不思議とエイドまでたどり着くと、次のエイドまでも頑張ってみようという気になります。
写真だと見づらいですが、サロマ湖の奥の方に橋が見えました。
周りのランナーがあそこが折り返し地点だ。まだまだ遠いと言っているのを聞いてマジかと。
いやいやそれはないでしょ!
そう思いましたがどうやら本当みたいでした。
キツくなると写真がなくなってくるのはいつも通り。
というか60km~ワッカまでの記憶がほとんどなくて、ただひたすら「次のエイドまで作戦」をしてたような気がします。
なので一気に80km辺りのワッカまで飛びます。
雲行きもかなり怪しくて、いつ雨が降ってもおかしくない状態。
ただ写真では伝わらない、向かい風が半端ない。
真正面からかなりの強風が襲ってくるので、身体が冷える冷える。
もちろんスピードはダウン。
前夜祭でワッカの向かい風がきついよと話していたチャーリーさんに、「行きが向かい風なら、折り返せば追い風だからプラマイゼロじゃないですかー」とか言ってすいません(笑)。
ワッカ舐めてました。
強烈な向かい風が約9km。
スピード出ないし本当にキツイので歩きたさマックスでしたが、歩いて身体を冷やしたり長い時間ワッカにいると低体温症でリタイアもあり得ると思い、最悪の状況を回避するため気合で走る。
ここまで来たらリタイアなんてありえない。
タイム狙いのウルトラはもう二度とやりたくない。
今回で絶対サブ10決めたい。
エイドの温かいお茶に救われながらとにかく折り返し地点を目指す。
時間とともにガスがどんどん濃くなってワッカの絶景は拝めなかったけど、なんとか折り返し地点まで到着。
と思ったらレース中最大の登り。
周りはガスたっぷりで何にも見えない。見えるのは急斜の橋だけ。なんかドラクエの魔王の城にでも入っていくような不思議な雰囲気でした。
折り返したらあと10km。
雨も降りだしてきましたが、幸い追い風になってからだったので助かりました。
強烈な向かい風に雨が加わっていたら死んでたかも。
そんなことを考えながら、折り返しランナーに心の中でエールを送りながら走る。
脚は重たくなる一方だしキツイんだけど、ラスト10kmを切ってしまえばネガティブなことは吹き飛んでただひたすらゴールを目指すだけ。
右手に見える白い建物がロコソラーレ北見の練習場。その敷地内にゴールがあります。
ゴールが見えた時の嬉しさは距離に比例すると思う。
長い時間、長い距離走った分だけゴールに帰ってきた安心感や嬉しさは大きい。
終わってみれば、50km地点であった貯金25分を3分だけ使ってゴール。
リザルト見ると終盤もなんとか粘れてたので、ペース設定は良かったかなと思います。
ゴール後はYoshiさんやチャーリーさんを待っていようかと思いましたが、身体冷えてやばかったので早々にホテルへ。
お風呂で念入りに身体温めたあとは、近くのお寿司屋さんで流氷ドラフトなる真っ青なビールと握り寿司で一人祝杯。
サブ10出来て本当に良かった。(これで時計を買う大義名分ができた)
応援からおめでとうコメントまで、本当にありがとうございました。
次回観光編。
と思ったんですが、網走監獄はチャーリーさんのウキウキわくわく感満載のこちらの記事をどうぞ。
きっと行きたくなるはず。
というかサロマと網走監獄はセットでいいと思う。
本州から参戦の方は必ず行きましょう!
ということで、次回まとめとそれ以外に行ったところを書いてサロマ編は終わります。